私はAlpineF#1Statusの初代CDヘッドユニットの開発にも携わりました。初代は“車室内最高の音”として揺るぎない評価を頂き、まさにNo.1としてのステータスを確立したわけですが、開発者としてその後のオーディオシーンをウォッチしていました。
ところがカーオーディオ専門誌の記事、インストーラー製作のデモカーなどを見ていますと、AlpineF#1StatusシステムにDVDプレーヤーを加えたスタイルが主流となりつつありました。DVDビデオが急速に普及した頃でもあり、時代の要求として、止むを得ないところではあったのですが、これでは初代CDヘッドユニットのせっかくの高性能がDVD再生時に活かされていないということになり、最高次元の音の魅力をフルに味わっていただいていないと思うと、ちょっと残念な気持ちがあったのも事実です。
ですから、新AlpineF#1StatusシステムがDVD対応、それも現オーディオフォーマットの最上位であるDVD-Audioに対応する、という決定が出た時、私自身、それは必然だと考えていたので、よしやるぞ!という気持ちでした。ただ、No.1を使命とする製品として妥協のない設計に徹するとなると、1DINという限られたスペースには収め切れず大規模システムとなる。そうなると機器間のやりとりはどうするのか、など技術者として直感的に考えるわけです。すると、ハードルの高さというかあまりの壁の厚さに、身震いと同時に、挑戦心がふうふつと涌きあがってきたことを、いまでも鮮明に覚えています。 |